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東京の都市計画 (岩波新書)その2 [街づくり]

東京の都市計画 (岩波新書)

東京の都市計画 (岩波新書)

  • 作者: 越沢 明
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1991/12/20
  • メディア: 新書
前回に引き続き、この本のご紹介です。
1991年の出版。
今は新刊では入手できないようですが、内容自体は明治期から戦後、東京オリンピックにかけての都市計画についてですから、出版から20年近く経ったとはいえ、本書の主張が内容的に色あせるものではないと思います。
(本書内で未開通と記載されている環状3号の麻布トンネルなど、出版後に開通している区間もありますが、環状三号自体は全線開通しているわけではないのです。つまり計画未達成という事実には変わりがありません。)

「住宅、交通、地価、みどり、防災・・今日、巨大都市東京が抱える都市問題は。昭和初期の計画の未達成や、戦災復興計画の挫折に起因するものが多い」(表紙扉)


東京の街を歩いていると「あれ?」と思うことが少なからずあります。(自転車でサイクリングをするともっとよく分かります)
計画道路が途中で途切れていたり、高速道路が妙なところを通っていたり。
それらの違和感の多くは、もしかすると上記でいうところの、昭和初期の計画未達だったりするかもしれません。

「人口500万人の時代に設計・計画し、しかも未完成の状態にある道路という根幹的な都市施設を東京圏人口3000万人時代に使用しているのである」。(同書 p.97)
つまり、現在の東京圏の道路渋滞は起こるべくして起こっているわけです。そもそも道路の容量計算(サイジング)が現状にあっていないのですから。
私の仕事はシステム管理ですので、広域データ通信(WAN)のサイジングを担当することがあります。東京の道路で起こっているようなこと(容量の上限を考えずにデータを流す・・)をもし仕事で行った日には、「仕事にならない!」と管理者の電話は鳴りっぱなしになるでしょう。
そのため、管理者は場合によっては帯域が足りないときに、データ流入量の規制を掛けることもあります。意図的にネットワークを遅くするわけですから、これはこれで「遅い!」という苦情がきますが、ボトルネックで渋滞を起こして全体が止まってしまうよりはよいと考えて、ネットワークを増強するなどの根本的な対策の準備を急いで行いながら、その場をしのぐほかありません。

ではいまの都政はどうかというと、ロードプライシングのような規制を掛けて、交通需要マネジメントをするわけでもない。私は前知事のとき、もしかすると本気でこのあたりの対策に取り組んでくれるのかと期待したこともありましたが、すべて肩すかしに終わったようです。(次の選挙で票につながらないような政策にはおそらく政治家は興味がないのでしょう。)

最近の都政のすすめ方を見ても、このような問題意識を持って行動しているとはとても思えないのです。(都市再生の名の下、法規制を緩めて超高層ビルを立て続けに建ててみたり、儲かれば何でもありという感じです。)

都市河川を埋め立てて作った首都高速道路をみてもわかるように、先人たちの遺した遺産を食いつぶして今の東京は成り立っているわけです。

これは東京都に限ったことではないですが、もっと骨太の思想と哲学を持って、まちづくり、国土形成にあたってほしい。
政治をつかさどるものは、百年後に、子孫たちに誇れるような街の姿、国の姿とは何かを明確に自分の言葉で語るべきです。

後藤新平のような、スケールの大きな政治家がいたらなあと思うのは私だけでしょうか。

カメラ買い替え・人口減少時代の都会と地方の関係 [街づくり]

歯が痛くて仕事を休み歯科に行きました。
治療を受けられてほっと一息です。

さて、先日道で転んでカメラを壊してしまったので、代わりのカメラを購入。操作性などが共通している同じメーカーの後継機(Finepix F820)が型落ちで安売りしていたのでそれを買いました。
最新機種のWIFI機能をあきらめれば8000円くらい安くなると聞いて、迷わず古いほうにしました。あいにくボディの色が選べませんでしたが、修理代予算プラスアルファくらいで購入できたので大満足です。

写真は壊れてフードがしまらなくなってしまった古いほうのカメラです。
fine.jpg

 

それにつけても、このニュース、情けないですね。
もちろん発言内容が女性蔑視という問題もありますが、そもそも塩村さんの質問の背景にある問題意識と、議場のやじとではまったく次元が違っていて、話がかみ合っていません。
日本の人口が減少傾向に入っており、このままでは国も地方も、社会保障制度も立ち行かなくなるという危機感を持っている人だったら、あんな低次元のやじを飛ばすことはできなかったと思います。

もしかすると、彼らは世の男性の多数派の意見を代弁しているだけなのかもしれませんが、あなた方がそういう風だから、日本の世の中は変わっていかないのですぞ。
彼らは少子化対策なんてどうでも良いと思っているんでしょう。(なんたる視野狭窄でしょうか・・)

与党、そして都議会最大会派のおごりを感じます。数が多ければ何でも許されると思ったら大間違いです。



首都東京の通勤ラッシュにもまれていると、少子化、人口減少なんて聞いてもぴんときませんが、地方は深刻です。

人口減少時代のまちづくり―21世紀=縮小型都市計画のすすめ (現代自治選書)

人口減少時代のまちづくり―21世紀=縮小型都市計画のすすめ (現代自治選書)

  • 作者: 中山 徹
  • 出版社/メーカー: 自治体研究社
  • 発売日: 2010/08
  • メディア: 単行本

私は地方都市のまちづくりを課題としていろいろ考察しています。上にあげたような本も読んでいます。
郊外化が進んで子育て世代が減り、お年寄りばかりでコミュニティの維持が難しいような場所もあります。

そのような地方都市を軸足においた視点でみると、都議会は平和だなと思います。
(同様の違和感は、信州ルネッサンス革命時代、田中元知事のころに県幹部と話をした後に、東京に戻って石原さんの時代都政のニュースを読んだときに感じました。
ああ、東京はずいぶん財政運営に余裕があるもんだなぁと。
かたや信州では、素人でも何でもいいからということで、アィディアを出せる人を呼んで、少ない予算のなかでどうやって新しい施策をひねり出すかを知恵をしぼっていたのです。)

東京は人口が流入しているから問題がないというわけではなく、福祉施設などの不足が深刻化するなど、とにかくこのまま進むと地方も都会もたちゆかなくなってしまうというのが最近の研究から明らかになっています。

やじを飛ばしたセンセイ方にもこういう論文を読んで、首都と国の行く末をしっかり考えていただきたいものです。

中央公論 2013年 12月号 [雑誌]

中央公論 2013年 12月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2013/11/09
  • メディア: 雑誌


商店街はなぜ滅びるのか(光文社新書) [街づくり]

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

  • 作者: 新 雅史
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2012/05/17
  • メディア: 新書
わが心の故郷、信州の小さな街でも中心市街の商店街がいくつか姿を消しているさまを昨年訪れた際に見学してきました。
モータリゼーションと郊外化の進展で中心市街に人が行かなくなったから、衰退したのだという単純な理屈だけでは納得がいかない部分が自分の中でくすぶっていました。だからこの本を手にとったわけですが。
そんな私の、どうして商店街はこうなったの?という素朴な疑問にこたえてくれる本です。


ずっと読みかけでしたが、気合で読みきりました。本は、読みきろうと思えば、気合で読みきれるものだと最近そう思います。通信教育のおかげで精神力は鍛えられたと思います。


父の件で、地元の役所にいくつか書類の発行を郵送でお願いしたところ、日中に電話が掛かってきて確認のうえ、滞りなく発行してくださるとのことでほっとしました。
故郷を遠く離れての手続きゆえ不安もありましたが、親切に対応してくださって大変助かりました。

わかってしまえばどうということはないのでしょうけども、何せ生まれて初めて行う手続きもあるので、いろいろ緊張しますし、不慣れゆえに無駄なことも多いと思いますが、ぼちぼちやっていこうと思います。

イオンモール 続報 [街づくり]



ホンダ、やりますね。高齢化社会にはこういう仕掛けが必要かも。足腰は大事ですね。今のうちからしっかり鍛えておかないと。
ちなみに有酸素運動である、自転車(サイクルスポーツ)は足腰の鍛錬にお奨めですよ。


私自身はショッピングモールは最近苦手です。
以前は郊外のアウトレットに行って丹念に掘り出し物を探したり、仕事の合間にアメリカのアウトレットモールをレンタカーで回ったりしていたが、最近やらなくなりました。
駐車場渋滞に並ぶのが時間の無駄だと思うようになったせいもあります。

イオンモール 続報(信濃毎日新聞ホームページから)

「 松本カタクラ再開発 イオンモール出店へ  05月28日(火)
イオン(千葉市)傘下のイオンモール(同)は27日、松本市街地の大型ショッピングセンター「松本カタクラモール」一帯の6・25ヘクタールを、所有する片倉工業(東京)から賃借して再開発し、「イオンモール東松本」(仮称)を出店する、と発表した。2016年秋にオープン予定。店舗面積やテナント数は未定だが、城下町の町家をイメージした外観など「景観や街並みに配慮した計画を進める」(広報部)とした。

 イオンモールは同日、「基本的な考え」として、本棟の他、回遊路を設けて町家のような複数の建物を並べる店舗配置案を示した。再開発に関して松本市はこれまで、歴史や景観などの地域特性、市街地の商業と共存できる適正規模といった観点を配慮するよう要望。同社はこれらを「重視していく」と強調した。」(信毎WEBhttp://www.shinmai.co.jp/news/20130528/KT130527BSI090009000.php より)


 イオンの岡田会長は1959年、北米の視察旅行で衝撃を受け、そのアメリカの豊かさを日本にもたらそうとしたという。(三浦展「ファスト風土化する日本」 p137 洋泉社 2004年 )
たしかにアメリカのスーパーマーケットの豊富な物量には圧倒されます。
コストコ、ウオールマートのような大規模店でなく、街のスーパーでさえ、日本に比べると商品の種類が豊富に感じる。また商品の小分け単位も日本よりも大きい。
価格も日本の単位あたりの感覚で考えると安いので、ついつい余計に買いすぎてしまったりする。
一週間分をまとめて買い物をし、自宅の大きな冷蔵庫に仕舞うような生活スタイルにはぴったりかもしれません。

しかし忘れてはならないのが、ショッピングセンターが立地する場所はアメリカ本土ではなく、日本の地方都市であるということです。

日本の地方都市(の街中)に、アメリカ型の巨大なショッピングセンターの新規立地がふさわしいかどうかという視点が欠落しているように思います。

たしかに地方都市は、クルマに頼らざるをえない側面があります。しかし、だからといってクルマ依存までアメリカの後追いをしなければならないということはありません。
国土の大きさも、国民性も、国民の年齢別人口構成も、資源の豊かさもガソリンの価格も税金の体系も違うのです。
(アメリカのガソリンスタンドはガソリン1ガロンあたりのドル価格を表示している。レンタカーの速度計もマイル表示なので、速度の錯覚を起こしやすい。80マイル/時は キロメートルに換算すると126km/時だが、これを間違えて、速度計が80(km/時)だからまだ速度が出ていないなどと錯覚すると大変です。
道の幅も広く景色も広々しているから速度の感覚が麻痺しがちですが、たとえばカリフォルニアのフリーウエーでは速度規制は65マイル/時 =約104km/時 だから日本と変わらないのです。)

経済史をひもとけば、アメリカ社会が資源浪費型、日本の社会が資源節約型であることは明白です。省資源、環境重視といわれる21世紀に、アメリカが日本の模倣をするならわかるが、なぜわが国がアメリカの模倣に走るのでしょう。

また街のあり方について、デベロッパーや行政任せにせずに、市民自らが考え、意見を述べることも重要です。ほかの誰のものでもない、自分たちの街なのです。


B787運行再開へ  松本のイオンモール出店 [街づくり]



臨時便のニュースをTVでみた。
万全の対策で安全運航をお願いしたい。ドリームライナーに期待している人は多いと思います。

経済ニュースで気になった記事。
「松本市にイオンモール新店 城下町の景観に配慮 2013.5.27 16:03  MSN産経ニュース」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130527/biz13052716040007-n1.htm

場所は書いてないからわからないが、おそらく松本都市デザイン学習会 さんが「カタクラモール周辺一帯再開発 」として取り上げている場所と思われる。
http://matsumoto-design.net/?page_id=96

カタクラモールはイオンの東松本店が入っている大規模ショッピングセンター、それをリニューアルするということか。
私としては、大規模なSCが果たして街なかに必要なのかと思う。(駅から歩くと20分くらい、女鳥羽川沿いのお寺の多い地区の片倉工業跡地である。)
国体道路沿いだから、道路付けは問題ないというのかもしれないが、付近の道路の慢性的な渋滞に拍車が掛かるだろう。(私は国体道路は日中は使わないようにしている。)

むしろ中心市街に必要なのは、カタクラモールの川向いにあって、ちょっと前に閉店してしまったササイ(ダイエー系)のような生活必需品を扱っていて、夜遅くまで開いている小さなスーパーマーケットのような店ではないかと思う。

街づくり研究を課題として取り上げようとする学生としては気になります。

たまたま昨日のテニスの応援へ行く途中、自転車で東久留米のイオンモールの前を通った。開店前の早い時間だったからさすがに道路の渋滞はなかったが、道路付けが大きく変わって街が変容しているさまに驚いたところだった。
付近には東久留米のクルネ、イトーヨーカドー、滝山のザ・プライス(ヨーカドー系)、ひばりが丘のパルコ・西友、新青梅・花小金井の島忠ホームセンター、少し離れるが武蔵村山のモールもある。この地区に追加投資して大きなショッピングセンターが必要なのだろうかと思ったところだった。

三浦展さんが「ファスト風土化する日本」(洋泉社 2004年)で指摘するように、郊外の巨大ショッピングモールと犯罪の関連性があるかどうかは私には良くわからない。

しかし、少なくともいえることは、高齢化社会と巨大モールは親和性がないということ。
高齢化社会に必要なのは、家から歩いていけるような、生活必需品を手軽に買える近所のお店だ。

そんなわけで、私は、近代化され、アメリカナイズされたショッピングモールとは、まったく別のアプローチで街づくりを提案するつもりです。


保谷・調布間にLRTを通すのはどうだろう [街づくり]

以前、自分のサイトなどでも取り上げていた、都道調布保谷線のことを久々に取り上げようと思います。
写真は西武池袋線に近い、西東京市役所(保谷庁舎)近くの様子。
このあたりは東京の西の郊外、住宅地の合間に農地が点在し、武蔵野の風情が色濃く残ります。

road.jpg

近々青梅街道から北側、西武池袋線あたりまでが開通し、さらに全線が開通すると関越道練馬(大泉)インターから、中央道調布インターへのバイパスが通ることになります。
ほぼ同じ区間を通る外郭環状道路については地下化が決まりましたが、それが通るのは何十年も先のこと。
他方、この道路は立体交差もあるが基本は平面ですから、用地買収さえ済めばあっという間に開通します。
ということで、通過交通の利用者には利益があるかもしれないが、他方、クルマを利用しない沿線住民にとって利益はあまりない。
むしろ、生活道路が分断されたりという日常の不利益の方が上回る場合もあるでしょう。(その点は道路建設反対派の人が主張している通りだと思います)。
経済学で補償原理というのがあります。この場合、用地買収で立ち退く人には補償がされても、それ以外の住民に補償があるというのは聞いたことがありません。

私は前々からここにLRT(軽快路面電車)が通ったらどれだけ良いだろうと思っています。
高齢化の時代に、いまさら自動車用の高規格道路でもないだろうというのがその根拠です。
道路の真ん中にLRT、側道に自動車というのもいいでしょう。

下の写真は仏・ストラスブールのLRTの様子。出典: Human Transitのサイト http://www.humantransit.org/strasbourg/ より

低床(low floor)で乗り降りがしやすいのが特徴です。
LRT.JPG

東京の西北側には、都心方面から放射状にJR中央線、京王線、小田急線、西武線(新宿線、池袋線)、東武東上線などが走っています。
他方、南北の縦貫鉄道路線があまりありません。
都営大江戸線(山手通り、環七付近)、JR武蔵野線(国道16号線と環状8号の間)がありますが、その間の間隔が開きすぎています。
JR中央線と西武沿線の間を例にとると、吉祥寺→保谷、西荻窪→大泉学園、三鷹→西武柳沢、武蔵小金井→花小金井間などに路線バスが走っていますが、この地域は自動車の交通量が多く、バスの所要時間が長くなるために利便性は著しく低いのが実情です。
定時運行ができ、高齢者にも通勤通学者にも利便性が高い鉄道が通ればこの地域の利便性が上がります。

この本にも保谷-調布間のLRTの計画が紹介されています。(同書p.231)


またこの本では増田悦佐氏は、「志木→新座→保谷→東伏見→三鷹→調布」という鉄道路線のアイディアを紹介しています(p287)。

東京圏これから伸びる街―街を選べば会社も人生も変わる (講談社SOPHIA BOOKS)

東京圏これから伸びる街―街を選べば会社も人生も変わる (講談社SOPHIA BOOKS)

  • 作者: 増田 悦佐
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/02
  • メディア: 単行本



石原→猪瀬と都知事も変わりました。
猪瀬氏の街づくり哲学がどんなものかは存じませんが、石原氏のそれは
「ル・コルビュジェの現代都市は、高層建築を高速道路で支える・・」(海道清信 コンパクトシティの計画とデザイン 学芸出版社 2009年 p.67)
ようなものだったのだと思います。
新橋のシオサイト、六本木再開発などの手法をみればそれは明らかです。
しかし、その思想は高齢化社会とまったく親和性がなく、持続可能性も著しく低いといわざるを得ない。
1960年代ならいざ知らず、ここは高齢化の進む21世紀の日本なのです。
この沿線にもお年寄りが数多く暮らしており、高齢者向けの福祉施設などもあります。
住民が歳を取り体力が落ちたら運転免許を返上しなければならない、といっている端から、道路を拡張しようとする矛盾。
つまり、一言で言えば時代遅れということです。これは公共の政策として致命的ではないでしょうか。

おそらくことの真相は、この計画ではおそらく沿線住民のことなど考えておらず、まずはマクロ{全体}の計画ありきなのだと思います。渋滞解消のためには、この道路が必要なのだ!と力説する都の建設局の主張をどこかで読みました。しかしおそらく道路を増やすことで渋滞は解消しないと思われます。松下文洋氏は”新たな道路の完成は誘導交通を増やすだけに終わる。” 
また
”道路ができてクルマの利便性が上がると、鉄道などから自家用車へのモーダルシフトがおきて渋滞が激しくなる”。と主張しています。(松下文洋 道路の経済学 講談社 2005年 p.5 およびpp.141-142)

この調布保谷線は、石原氏の肝いりで推進されていたと聞きます。

知事も変わったところで、街づくりも変わるべきではないでしょうか。


地域の交通について [街づくり]

MSN産経ニュース「人口減・高齢者増に対応 新交通ビジョンの原案公表へ 長野県 」 2013.1.22 18:31  
 http://sankei.jp.msn.com/region/news/130122/ngn13012218340002-n1.htm を読む。

「地域交通確保が一番の課題。車を運転できない交通弱者への対応が急務」

たしかにねぇ。
私も帰省するたびに感じています。通勤、買い物その他にクルマが活躍。地方の生活はクルマがないと成り立たない。私の知り合いの家でも成人の家族一人あたりにクルマが一台あったりする。
宴会のある日は、帰り途に運転代行を頼んだり、その日だけバスや電車で出かけたりする。
また、駐車場が足りないために分譲マンションは地方では人気がないと聞きました。
私のおじは、郊外型の大型店舗をみて「ようやくこれでわが国もアメリカ並みになった」と感慨深くつぶやいていました。

でも歳を取ったらクルマの運転はできなくなります。
そういう意味でクルマ依存の地方社会はアキレス腱を抱えているといえ、これから高齢化が進むとなるとなおさら、その持続可能性があやしくなってきます。

私の身近でも、亡くなった叔母は不動産業を営んでいましたが、病気でクルマの運転が出来なくなり、仕事に支障をきたしていました。

昨年来、地方都市のあれやこれやについて、いろいろ考察をしておりますが、地方での交通体系の見直しは大きなカギになりそうな予感がしています。
バス、鉄道、路面電車、タクシーなど、高齢化社会と親和性が高い公共交通の整備がポイントでしょうか。地方の公共交通の経営は利用者の減少でいずこも厳しくなっているようですが、高齢化社会を支えるのは公共交通しかないと思っています。

地方都市圏の交通とまちづくり―持続可能な社会をめざして

地方都市圏の交通とまちづくり―持続可能な社会をめざして

  • 作者: 辻本 勝久
  • 出版社/メーカー: 学芸出版社
  • 発売日: 2009/04/30

  • メディア: 単行本

連休前半 松本の街歩き [街づくり]

連休前半、皆様いかがお過ごしですか。私は、信州・松本にでかけ、資料集めのあたりをつけて帰ってきました。
東京に戻る日に関越自動車道でバスの事故があり、私はクルマで出かけていたので家族は心配していたようです。本棚にあったこんな本が気になって取り出してみた。

公共交通が危ない―規制緩和と過密労働 (岩波ブックレット (No.665))

公共交通が危ない―規制緩和と過密労働 (岩波ブックレット (No.665))

  • 作者: 安部 誠治
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/12/06
  • メディア: 単行本


「国民の足である公共交通の安全性が、鉄道、航空、バス、タクシーを問わず低下し(中略)、その背景には1990年代に実施された交通事業における規制緩和の負の影響がある。」
「需給調整規制の廃止などの経済的規制の緩和によって業界に激しいコスト削減競争が起こり、人減らしや、労働条件の改悪、安全投資の縮減などの合理化が推進された(後略)」(同書P5)

「2000年5月に道路交通法の一部改正が行なわれ、需給調整規制が廃止されたことで、バスやタクシー産業に激しい競争状態が作りだされた。東京大阪間の夜行バスでは片道4000円台前後の運賃が普及し、補助席を使えば片道2100円のものさえ登場している。こうした度を越した運賃競争は、バス事業者をコスト削減競争に駆り立て、輸送の安全が著しく脅かされる事態となっている。」(同書 P45)

「一般に市場における競争は産業や経済を活性化させ、消費者に大きな便益をもたらすとされる。(中略)しかし、運輸事業のように、何よりも安全の確保が求められる産業において、過度の競争が組織された場合、それは事業者による安全コストの削減の誘引となり、輸送の安全の基盤を掘り崩してしまう。公共交通機関の安全な運行を確保するために、行き過ぎた規制緩和は見直される必要がある。御巣鷹山(死者520名)、信楽(同42名)、そして尼崎(同107名)の悲劇を二度と繰り返さないために!」(同書PP.61-62)
残念ながら、重大な事故はまた繰り返されてしまいました。

さて、松本中央図書館に行くのに、中町でレンタサイクルを借りました。
そんなわけで気になっている通りに足を伸ばすことができました。
松本は、もともと小さな城下町(寛永年間の石高で7万石)から発展した街ということもあり、中心市街はコンパクトにまとまっており、歩きや自転車で効率よく周れる、ヒューマン・スケールの街だと思います。

上土町に行ってみる。ホテル花月などがあり、大正・昭和の風情を色濃く残した地区です。
女鳥羽川沿いにある上土町の市営住宅の一階がオープンカフェのようなしゃれた空間になっており、けっこう良いなと思っていたのですが店じまいしていました。
r.jpg

通り1本向こうの縄手通りや、川向こうの中町はにぎわっていますが、このあたりには空き地や駐車場が目立つように思います。
agetsuchi.jpg

そんなわけで街の写真を少々撮影して持ち帰りました。本格的な地域の踏査は次回以降に持ち越しです。集めた資料やメモの整理をしなければ。

以上の活動はすべて自分自身の研究用であって、通常の?学校の課程の学習は、それはそれで行なう必要があります。限られた時間の中でうまくまとめることができるでしょうか。
社会人学生の腕のみせどころです。


街の記憶 [街づくり]

あなたにとって原風景とは何でしょうか。
心療内科医はこんな風に書いています。
「私の原風景は、富山にいた、小学校二年生までの、記憶に残る立山連峰です。そのときの忘我(自我を除いた本当の心)の私と、今の本来の私の心は同じなのです。」(根岸鋼 トラウマに挑戦 文芸社 2011 pp.42)
大人になるとなかなか「忘我」というわけにはいかないですが、私も上の文章を読んで、ああ、それなら自分にもある、と思いました。 
私にとっての原風景は、昭和40年代の信州・松本の街、彼方遠くにそびえる山々。
そして、母の実家(安曇野堀金)の秋、収穫期の田んぼです。
と言ってはみるものの、その風景はすでに遠い記憶の彼方にしか、存在しないのか。

写真は都市の風景を記録する重要なメディアです。
「19世紀以降の都市空間を記録する上で、重要な役割りを果たして来たのは写真である」(杉浦章介ほか 新・地理学Ⅱ(地誌学) 2010 慶應義塾大学出版会 PP.59 )

そんな街の記憶をたどるため、昭和の街角の写真集を、地元の公共図書館で都立図書館から取り寄せて頂き、眺める。昨日が返却期限だったので、図書館の閉館のぎりぎりまで眺めていた。

松本駅から浅間温泉まで路面電車が走り、中心市街・松本パルコのあたりに「はやしや」百貨店があった。

そんな都市の記憶をたどり、新しい街のあり方を探る試みを始めようとしています。

この写真は、フジTVドラマ「白線流し」の1シーンです。千歳橋(せんざいばし 注)方面から、本町方面をみたところ。
このドラマが放映されていた1996年頃には、左後方の交番の隣に、まだ大きな書店(鶴林堂書店)がありました。(2007年閉店のようです。)
写真右手のツタヤは地元の婦人洋装店だと思います。
ドラマでは主人公のその子(松本北高校)たちは、夏のある日、自分たちの高校の学園祭のカンパを集めるため、高校のOBを周ります。
そんな場面です。
tsutaya.jpg

(注)もともと大手橋(おおてばし)という名前だったのを明治9年に架け替える際に東京・神田の万世橋(まんせいばし)にちなんで改名したのだそうです。(笹本正治 すばらしい松本 pp.14 2001 信濃毎日新聞社)


今日は一日、雨が降ったりやんだり。病み上がりで体調もいまひとつだったのですが、残りのEスクを視聴し、連休の間に松本に出かける段取りをつけようとしていました。
連休の間、道路も電車も街も宿も込みそうですが、普段なかなかまとまった休みは取れないので、どうにか段取りして出かけたいと思います。
前の記事にも書きましたが、自分の目で見て確かめないことには始まりません。

記憶といえば、MISIAのこの曲、気に入っています。

記憶(初回生産限定盤)

記憶(初回生産限定盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ㈱アリオラジャパン
  • 発売日: 2011/05/25
  • メディア: CD


楽しく歩ける街、人が集まって語らう街 [街づくり]

高校数学の教科書を上下そろえました。

「数学受験の文系は高収入 年収差は平均90万円 2012.4.10 18:59 (MSN産経ニュース)
大卒者の就業状況と入試の関係を調べたところ、文系学部で数学を受験した人の方が年収が高く、大企業に就職する比率も高いとの調査結果を京都大、同志社大、立命館アジア太平洋大のチームがまとめ、10日発表した。」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120410/biz12041019010025-n1.htm

数学は、高校レベルからやり直したい。
高校数学の教科書を最初から読み、問題を解けばどうにか理解できるかな。
こんどこそ「数学に対する苦手意識」から解放されたいと思っています。

松本の街について考える前に、普段歩いている東京のまちについて考えることもヒントになるような気がする。

乗り降りする東京郊外の駅では、駅前の整備が終わり、ロータリーができ、バス停も移ってきた。
しかし人の流れは通勤通学の乗降客が中心で、それ以外の人の流れは限定的にみえる。
毎日5万人が乗り降りするわりには駅前がさびしく感じる。
集まる人たちは、そそくさと足早に自動改札口に吸い込まれていく。
そんな駅前に地元の人が集まって語り合う場、思い思いに過ごす場所はつくれないものか。

駅近くの商業ビルは空き店舗が多く、コーヒーショップも歩道デッキの整備を待たずに閉店してしまった。
駅前の都道は、報道番組でも危険だと取り上げられた狭い道路で、クルマの交通量が多く、とても親子連れや、お年寄りが楽しく歩ける空間ではない。
道沿いの商店街は、パン屋、菓子屋、書店、中華料理店など、この15年ほどで相次いで店を閉めた。
ここでも、クルマ優先の道路が街をさびれさせているのは間違いない。

目立つのは携帯電話ショップ、インターネットカフェ、パチンコ、コンビニ、ドラッグストア、全国チェーンのファミリーレストランなど。
三浦展氏が「ファスト風土」と批判する画一的な風景が、当地にも広がりつつある。

同じ市内でも、急行停車駅や、新宿につながる路線の駅は、古くからの商業集積があり、賑わいを見せている。

この駅前をどうにか人の集まる場所にできないかな。
歩道デッキを利用してオープンカフェにしてみたらどうだろうか。(新宿東口のような)
駅前には公民館や、図書館もある。

ちょっとした工夫で人の流れができるような気はします。


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